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やねうらねこ

Author:やねうらねこ
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透ける葉に木の実の影の揺るるとき鳥の羽音がはつかに聞こゆ
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ドクダミの香る小道を踏みしめて呼ばるるやうに川におり立つ
昼下がり戦士の寝息聞こえきて白く静もるドック病棟
時雨るればわがままを言ふ困らせるみぬちの幼だだをこねをり
ひとりゐる夜を書きしるす形あるもののすべては空と知りつつ
水流に黒きビニールそよぎゐて見え隠れするほころびし時
わが裡を通り抜けゆくスコープのミミズの穴のごとき映像
生活の喧噪はるか遠ざかりドック病棟7階にゐる
沈黙を吸ひつくしたる携帯はやうやくきみの声を放てり
のぞき込むわれを虜にして濃さを増しゆく海のエメラルド色
きみは今どうしているかこの問ひは確率論で解けるだらうか
○小島ゆかり選(2006年11月号)

 お昼寝も良いなと思うこの頃は身ぬちの声に耳傾けて

 鳩などに誰もかまわぬ駅なれば待合室まで二羽入り来ぬ


○栗木京子選(2007年 1月号 )

 稲の穂が揺れる田んぼの上空は蜻蛉行き交う空中都市か


○小島ゆかり選(2007年 4月号)

 木の葉群まろぶま中のレジ袋ときをり「ほう」と息を吐きたり


○小島ゆかり選(2007年 8月号)

 草食の動物はみな眠られず風に視線をさまよはせをり

燕  《風と戯る》

弧を描く急降下するスピンする空かけめぐる燕一羽
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太陽が水平線を朱に染めてすべて吐露する夏の日が来る
せめぎあふ空と海との境界に夜の気泡をふくらませをり
思ひ出の流れ来さうな夏空に浮標となりてひまはりが咲く
割り切れぬ答えをまへに水底のわれはゆつくり鰓呼吸する
秒針の音がかそけく響く夜は輪郭のないさびしさに満つ
饗宴が過ぎて蛙はまどろめり水面田の畦朝靄流る
残像をひきて振り子は狂ひなき軌道のさきのたましひを打つ
冷えしるき雨の降る夜を歩ききて手のひらに欲る「おぢさんの傘」

椎茸の傘のひだひだ探り当てつるりと呑めり冷茶碗蒸し


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いつかいった伊賀の忍者屋敷でのひとこま・・

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祭壇の無き水の辺をあかあかと照らす化身か蓮の花咲く
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旅人にまとはりあるく合鴨は親をもとむやかまびすく鳴く
台風のかぜ吹きぬけて窓の辺のきみをふちどり深みゆく青
風萎えて水のにほひに包まるる原初の海に還りゆくわれ
待つといふぬるき真水に標本のやうにこの身をひたしゐる夜
深海をめぐる鯨の歌声の響かふ宇宙(そら)に抱かれゐるわれ
鮮やかにあの日あの場所あの色の記憶覚ませり深夜のメール
風波の寄する白帆が壁を打つ嵐の前のいちもんじ波止

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